はじめまして。当サイト「わたしの介護ログ」をご覧いただき、ありがとうございます。
このサイトでは、私自身の経験をもとに、日々の介護の大変さや工夫、そして心構えについて、できる限りリアルにお伝えしていきたいと思っています。介護に関心のある方、これから介護が必要になるかもしれない方、そしてすでに日々介護に向き合っている方にとって、少しでも役立つ情報源となれば幸いです。
母の異変に気づいた日
介護は突然始まることがあります。私の場合は、今から5年ほど前、母の毎月の支払いが滞っていることに気づいたことがきっかけでした。最初は単なるうっかりかと思っていたのですが、病院で認知症と診断されたときには、すでに生活に支障が出始めていました。物忘れが激しくなり、日常生活の些細なことでも混乱が見られるようになりました。炊飯器の使い方を忘れたり、同じことを何度も尋ねてきたり、鍋を焦がすことも頻繁に起こるようになり、普段の母とは違う様子に戸惑う日々が続きました。
督促状と隠された現実
母の支払いについて気づいたきっかけは、ある日、自宅に届いた催促の電話でした。「支払いが確認できていないのですが」といった内容で、最初は私も間違いかと思いました。しかし、確認してみると、電気やガス、水道、さらには保険料など、複数の支払いが滞っており、督促状が溜まっているのを発見しました。中には開封もされずに、引き出しの奥に隠すようにしまってあったものもありました。問いただしても母は「ちゃんと払ってる」、「何も知らない」と言い張るばかりで、現実を認識できていない様子に強い不安を感じました。この出来事が、母の認知症の始まりを決定づけるきっかけとなりました。
父の入院と在宅介護の始まり
それから徐々に、母の介護が必要になっていきました。食事の支度、掃除や洗濯、通院の付き添いなど、少しずつ手助けすることが増えていきました。そして昨年、父が胆石で入院し、退院後も原因不明の腹痛と腰痛に悩まされ、動けない日々が続いています。現在は、両親ともに在宅介護が必要な状態です。
父の介護で感じた戸惑いと葛藤
父の異変に感じた当初は、ベッドで寝ているときは何とか体を動かすことができるのですが、居間などの畳の上で横になってしまうと、そのまま身動きが取れなくなることがよくありました。こたつの時期では、暖かさに安心して眠ってしまい、長時間同じ姿勢でいると、体が固まり、痛みがひどくなってしまうようです。そうなると、自力でトイレに行くことも、ご飯を食べることもできなくなります。起こそうとすれば「痛い、動かさないでくれ」と訴え、どうしてあげればいいのか戸惑うばかりでした。
排尿や排便の介助も初めての経験で、最初はどうしていいか分からず、ただ必死に対応していました。初めのころは布団の上で排泄をしてしまい、汚物を取り除いたり、布団を洗ったりと大変でしたが、おむつを使うようになると多少は気が楽になりましたが、匂いに慣れず、吐き気をこらえながら処理をいつもしていました。
正直なところ、最初は『どうして私がこんなことまでしなければならないのか』という思いが頭をよぎることもありました。排泄のケアまで自分が行うことになるとは想像もしていなかったし、その現実に戸惑い、気持ちがついていかない瞬間も多くありました。しかも父は、自分が介護されていることへの感謝や遠慮を見せることはほとんどなく、まるで「してもらって当然」という態度をとることもありました。その姿に苛立ちを覚えることもありましたが、怒りをぶつけることもできず、ただ淡々と対応する日々。そんな中でも、少しでも冷静さを保ちながら接しようと、自分なりに努めてきました。
日々の介護で感じたこと、学んだこと
そのような日々が続くと、身体的な疲労だけでなく、精神的な疲れも積み重なっていきます。介護の負担は日々増していき、私自身の生活も大きく変化しました。自由な時間が減り、心身の疲労が蓄積していく中で、「ひとりで抱え込んではいけない」と強く感じるようになりました。
介護は体力的にも精神的にも大きな負担がかかります。しかし、少しの工夫や情報、そして便利なアイテムの存在によって、その負担を軽減することができます。私自身、手探りで情報を集め、試行錯誤を重ねながら、よりよい介護の形を模索してきました。たとえば、転倒防止のための手すりの設置や、寝た状態でも食べやすい食事、認知症の進行に合わせたコミュニケーションの工夫など、実際に役立ったことをこのサイトで共有していきたいと思います。
このサイトで発信していくこと
このサイトでは、「在宅介護」「認知症ケア」「介護グッズ」「介護の工夫」「家族のメンタルケア」といったテーマを中心に、具体的で実用的な情報を発信していきます。また、私が実際に使ってよかった介護用品や、あると便利な日用品なども紹介しながら、同じように介護に取り組む方々の助けになることを目指しています。
この取り組みが、訪れてくださる方のお役に立つと同時に、私自身の生活を支える小さな助けにもなればと思っています。介護は終わりの見えない長い旅路です。その中で、自分自身の生活を守ることもとても大切です。自分を責めず、完璧を目指さず、無理のない範囲で続けることが何よりも重要だと感じています。
最後に
このサイトを訪れてくださったすべての方へ。
もし、日々の介護に疲れていたり、不安や悩みを抱えていたりするのなら、どうかひとりで抱え込まずに、誰かと情報を共有してください。誰かの言葉や経験が、きっとあなたの心の支えになるはずです。
「わたしの介護ログ」が、そんなあなたにとって、ちょっとした支えやヒントになれたら嬉しいです。介護という日常の中で、少しでも心が軽くなり、前を向けるきっかけになりますように。
これから、どうぞよろしくお願いいたします。